クラウ ファントムメモリー Vol.1
鋼の錬金術師と同じBONESの作品で、外れることはないだろうと見始めました。
「クラウ」という響きから、「食らう」または「喰らう」を連想して、ホラーなのかなと適当に予想してたのですが全く違いました(笑)
この作品、雰囲気が凄く好きです。描写がとても丁寧&綺麗で、全体に優しさが満ちています。たとえ逃亡して追い詰められた状態でもそれが無くなることはありません。だからこそ、いつ壊れて(壊されて)しまうか分からない儚さが付随して、繊細で素晴らしい音楽に相まって余計に切なさが増すのでしょうね。何度も涙腺が緩みました。
音楽担当はS.E.N.S.の勝木ゆかりさんです。(こちらで何曲か試聴出来るようです
聴いていてどこか懐かしく感じると思ったら、S.E.N.S.は「あすなろ白書」など数々の有名なドラマの音楽を担当されていたんですね。
試聴出来る曲で印象に残っているのは、「INDIGO」の11曲目『Affection』、14曲目『Lonely Freedom』、16曲目『Moonlight』あたりでしょうか。EDの『Moonlight』は“変わってる”という印象だけで最初はそんなに好きではなかったのですが、話数を重ねるごとにだんだん良さが分かってきました。OPの新居昭乃さんの歌『懐かしい宇宙』はこちらで試聴出来ます。どちらも透明感が溢れています。
KURAUは基本的にはSFなのですが、作品中で説明不足な感が否めません。
一応公式HPで知識を補間しながら見ていたものの、最後までリナクスや“対”の本質を理解することはありませんでした。「リナクスとは何か?」を考え始めるとドツボにはまるので(笑)、「リナクスとはそういうものなのである」と割り切って、その土台の上で人間ドラマを楽しむことをオススメします。
ただ、“対”の必要性についてはもう少し説得力があると良かったかも…。
クラウとクリスマスは仲の良い姉妹という感じだし、イボンが求めた“対”は異性なのでそれほど違和感がなかったのですが。。
双子は、、男同士の対はちょっと受け付けないです(笑)
イボンと言えば、全く関係ないのに「ピューと吹く!ジャガー」のイボンヌさんを思い出して大変でした。ってか、私の中でイボンヌさんに自動変換されてました(失礼
クリスマスは純粋で、見ていて癒されます。この作品の温かな雰囲気は、クリスマスの存在によって保たれていたと言っても過言ではないはずです。ホットチョコレートの歌が頭から離れません(^^;
あと、○○はアッサリやられすぎです。やりきれないですよ…。
23話でのアヤカの葛藤から出た叫びが最も印象に残ってます。
最終回で安易な結び付けがなかったことも好感が持てました。世界は広いんですから!
お気に入り度 ★★★★★★★★☆☆(8点)