マッサが勝利も、5位のハミルトンがチャンピオンに輝く! [F1-LIVE.com]
F1における名シーンといえば、たとえば日本人だと、モナコでセナがマンセルを抑え込んだ1戦を挙げる人が多いと思います。
今回はそれに匹敵する、伝説として語り継がれるレースになったのではないかと思われます。
とにかく凄まじかった…。レース後、神経が昂ってしまって、まったく眠れませんでした。
マッサが残り2周で奪い取った暫定チャンピオンの座を、ハミルトンは、最後の、最終セクターで奪い返しました。マッサがポール・トゥ・フィニッシュを決めた直後、ブラジル人観戦客の歓喜の中でチャンピオンが入れ替わるという大逆転劇。誰がここまでのドラマを予想できたでしょうか。
1年間、全18戦を戦い抜いて、ハミルトン98ポイントに対してマッサ97ポイント。
マッサは勝利数で上回りながら、わずか1ポイントの差で涙を飲みました。
スタート5分前に突然の強い雨。すぐに止んだものの、路面が濡れてしまい、各チームともタイヤをウェットタイヤに替え、10分ほどディレイしてスタート。タイヤ交換等でいくらか順位の変動があったものの、ポールスタートのマッサと4番手スタートのハミルトンは共に概ね順位をキープ。各マシンの最後の給油が終わった頃には、スタート時と同じくマッサ1位、ハミルトンが4位という状況でした。
マッサがチャンピオンとなるためには、ハミルトンが順位を2つ落とさなくてはいけない…。そんな状況の中、残り15周時点で、ラスト数周ごろに再び雨が降るとの予報が出されました。雨が降れば各マシンのラップタイムは大きく変わってくるし、ウェットタイヤへの交換のタイミング次第で順位も変動します。トップを独走しながら、それ以上自力ではどうにもできないマッサにとっては恵みの雨となるはずでした。
ハミルトンはペースが上がらず、ベッテルがその後ろから追い上げてくる状況で、雨が落ちはじめました。ベッテルに抜かれても、チャンピオンになれる5位でしたが、むざむざと後が無い状況に自分を追い込むわけにもいかず、緊張感があふれる中ベッテルを押さえ続け、残り5周で両者は同時にピットイン。ウェットタイヤへ交換して、ハミルトンはベッテルの前でコースに戻りました。マッサもその1周後にピットイン。その間に突然雨が強くなったら不味いところでしたが、タイムをロスすることなくトップで戻りました。
上位勢はほぼ同時にタイヤ交換をしたため、ハミルトンのチャンピオンはほぼ確定か……と思われましたが、その順位はなんと5位! トヨタのグロックがドライタイヤのまま走るという賭けに出て、ハミルトンの前に出ていました。つまり、雨が強まって路面状況が悪化し、グロックが落ちてこない限り、ハミルトンはベッテルを押さえ続けなくてはいけないという状況に! しかも、真後ろにつけているベッテルの方が明らかにペースが良いという…。
マッサを応援していた私にとっては最高に面白い状況になったわけですが…。ハミルトンは昨年同様、圧倒的有利な条件で最終戦ブラジルGPを迎えたというのに、今年もその手からチャンピオンの称号がこぼれ落ちてしまいそうに。。なんと、なんと無情なことでしょうか。
ハミルトンは今シーズン、その傲慢さに対して散々批判されてきました。しかし、もし最後までベッテルを封じ込めることが出来たなら、多くの人が彼を真の世界チャンピオンとして認めるのではないか…。そんな雰囲気が漂ってきました。
が(笑) 残り2周、周回遅れのクビサがバトル中のハミルトン&ベッテルを抜きにかかり、その攻防の中でバランスを乱したハミルトンをベッテルが抜き去りました。そして、暫定チャンピオンの座はトップ独走中のマッサへ。マッサの母国はブラジルであり、観客のほとんどがブラジル人。割れんばかりの大歓声が上がりました。
このままフィニッシュすればマッサがチャンピオン。いつもは「ベッテル滑ってる」などと言って喜んでいる私ですが(笑)、この時ばかりは「ベッテル滑るなよ!」と、祈る想いでした。
そしてマッサはトップチェッカーを受けました。セナ以来の新たな母国チャンピオンを祝してブラジル人観戦客は大歓喜。ハミルトンは必死にベッテルを追いかけるものの、挙動を乱しながらマシンをコースに留めるのが精一杯。
…そう、精一杯だったんです。ウェットタイヤをはいたハミルトンが、マシンをコースに留めるのに精一杯だったんです。そして、その2台前を走っていたのは、ドライタイヤでの賭けに出ていたトヨタのグロック。
ファイナルラップ、最終セクター。後は左左へと曲がってストレートを走ってお終い。
フィニッシュラインまで残り1キロ。
マッサのチャンピオン確定まで、わずか十数秒。
グロックが、抜かれました。
ハミルトンは順位を5位に上げ、フィニッシュ。
F1史上最年少、そしてF1史上初の黒人チャンピオンが誕生しました。
観客の落胆が悲鳴となって響き渡りました。
フェラーリのピットでは、チャンピオン獲得を喜び合っていたクルーたちの表情が、一瞬にして青ざめました。
一度はチャンピオン獲得を確信していた悲劇の勝者マッサは、涙を抑えることができませんでした。
それでもマッサは表彰台に立ちました。
観客の、国中の声援を受け止めるかのように胸に手を当て、誇りを持って表彰台の中央に立ちました。
ハミルトンもマッサも、最後の最後まで魅せてくれました。本当に、本当に素晴らしいレースでした。これほどのレースを、今後の人生で見ることがあるだろうかと、確信が持てないほどに…。
ハミルトンがファイナルラップで暫定チャンピオンの座を取り戻した瞬間の某スレッド。
あまりに凄いので、魚拓をとっておきました。60あたりから悲鳴だらけです(笑)
元はといえば、グロックがリスクの高い賭けに出たために作り出されたドラマでした。最後の最後にそれが裏目に出て、元の鞘に戻ってしまっただけであって、グロックに責任はありません。しかし、冷静な判断を下せなくなるほど、観客の感情は揺さぶられてしまいました。おそらく、多くのブラジル人がトヨタ、そしてグロックへと怒りの矛先を向けたことと思います。トヨタのスタッフは、マッサに助言され、他チームのユニフォームへと着替えてサーキットを後にしたそうです。
ちなみに、2002年までの、6位までにポイントが配分される仕組みで計算してみたのですが、ハミルトン80ポイントに対しマッサは83ポイントでした。もちろん、ポイント配分が変われば、7〜8位はリスクを負ってでも6位入賞を狙ってくるでしょうし、2位のドライバーは4ポイント高い優勝を当然目指してくるので、参考値でしかありませんが…。もうちょっと優勝の価値を高められないものかなあと。現状、優勝で得られるポイントが4位2回分しか無いですから。
コンストラクターズタイトルはフェラーリが獲得しました。ライコネンは、無駄にアロンソに仕掛けてリタイアしてハミルトンの順位を上げることがないように、そして、確実にコンストラクターズタイトルを手に入れるために、3番手をキープしたようです。3戦連続3位でラストを締めました。…3位でもシャンパンは飲めますからね(笑) 今季後半はずっと不調で苦しみましたが、来季はマシンの特性も大きく変わるはずなので、再起を期待しています。
2位には6番手スタートのアロンソ。早めにドライタイヤに替える作戦が功を奏しました。第11戦から第18戦までのポイントを合計すると、なんとアロンソがトップ。不調のルノーをよくぞここまで持ち直させました。間違いなく、今シーズン、見ていて最も面白いドライバーでした。
4位にはベッテル。チャンピオン争いを面白くした立役者です。今シーズンは優勝も経験し、その力を存分に見せ付けました。来季はレッドブルに移籍です。
コバライネンは7位。来季もマクラーレンに乗りますが、、今季の走りの評判は良いとは言えません。今後もF1に参戦し続けるためには、ハミルトンの影に隠れたままではいけません。来季は打倒ハミルトンの意気込みでお願いします(笑)
フロントロースタートだったトゥルーリは、スタートを上手く決めて2番手を守ったものの、最初のタイヤ交換後にフィジケラの後塵を拝し、一気に順位を落としました。最後はなんとか8位に食い込んで入賞。トヨタはKERS開発が遅れているため、来季はKERSを搭載せずに開幕を迎えるそうです。KERSの分、重量配分を調整できるので、不利なことばかりではありませんが、果たして吉と出るか凶と出るか…。下手すりゃフォース・インディアと最下位争いです。もっとも、ハイブリッド技術はトヨタの得意分野と言えるので、おそらくシーズン中に洗練されたシステムを投入してくるでしょう。
クビサは11位でノーポイントに終わり、ポイントでライコネンに並ばれました。優勝回数の差で、ランキングは結果的に4位。ラスト2戦の失速が響きました。BMWはコンストラクターズ3位がほぼ決定していたため、来季の開発に集中していたのでしょうか。KERS開発でメカニックが感電する等、良くない話も出てますが。
中嶋一貴は1周目の混乱に巻き込まれ、マシンにダメージを負って、ペースが上がらず17位。しかし元はといえばロズベルグがクルサードに追突したことが原因なので、ウィリアムズは何も言えません(笑) 昨年の汚名をすすぐことはできませんでしたが、なんとか来季シートは確保してあるので、成長した新しい姿を期待しています。
今回が引退レースだったクルサードは、1周目にロズベルグと接触し、中嶋一貴を巻き込みながらスピン。そのままリタイアしてしまいました。今シーズン何度目のリタイアでしょうか。せっかくマシンをぺヤング色に染めて(笑)レースに臨んだというのに…。最後くらいまともなレースが見たかったです。しかし、大きな怪我なく終えられて一安心。お疲れさまでした。
今シーズンの予選でチームメイトのアロンソに全敗したことで話題になっていたピケJr.は、1周目、毎度おなじみの単独スピン。残留のわずかな可能性を上げるためにもアピールが必要でしたが、悪い方にアピールしてしまいました。…が、ルノーは先日アロンソとピケJr.の残留を発表しました(笑) 中盤戦での評価が最後までなんとか残っていたようです。
来季は、空力パーツの制限でダウンフォースの低減が図られる代わりに、スリックタイヤが復活します。そして、いわゆる“ブーストボタン”である、KERSシステムの導入。勢力図の大きな変動が予想されます。今シーズンを捨て、SAF1を切ってまで来季に賭けてきたホンダ…。もし来季上位チームに返り咲けなかったら、3期ホンダは失敗に終わるでしょう。
佐藤琢磨の動向も気になります。シートが空きそうなのはトロ・ロッソとホンダくらい。どちらもレギュラードライバーとしての琢磨獲得に乗り気では無さそうです。もう、サードドライバーでも構わないから、レース出場の可能性を作って欲しいなあ…。F1以外のカテゴリには行って欲しくないです。
F1における名シーンといえば、たとえば日本人だと、モナコでセナがマンセルを抑え込んだ1戦を挙げる人が多いと思います。
今回はそれに匹敵する、伝説として語り継がれるレースになったのではないかと思われます。
とにかく凄まじかった…。レース後、神経が昂ってしまって、まったく眠れませんでした。
マッサが残り2周で奪い取った暫定チャンピオンの座を、ハミルトンは、最後の、最終セクターで奪い返しました。マッサがポール・トゥ・フィニッシュを決めた直後、ブラジル人観戦客の歓喜の中でチャンピオンが入れ替わるという大逆転劇。誰がここまでのドラマを予想できたでしょうか。
1年間、全18戦を戦い抜いて、ハミルトン98ポイントに対してマッサ97ポイント。
マッサは勝利数で上回りながら、わずか1ポイントの差で涙を飲みました。
スタート5分前に突然の強い雨。すぐに止んだものの、路面が濡れてしまい、各チームともタイヤをウェットタイヤに替え、10分ほどディレイしてスタート。タイヤ交換等でいくらか順位の変動があったものの、ポールスタートのマッサと4番手スタートのハミルトンは共に概ね順位をキープ。各マシンの最後の給油が終わった頃には、スタート時と同じくマッサ1位、ハミルトンが4位という状況でした。
マッサがチャンピオンとなるためには、ハミルトンが順位を2つ落とさなくてはいけない…。そんな状況の中、残り15周時点で、ラスト数周ごろに再び雨が降るとの予報が出されました。雨が降れば各マシンのラップタイムは大きく変わってくるし、ウェットタイヤへの交換のタイミング次第で順位も変動します。トップを独走しながら、それ以上自力ではどうにもできないマッサにとっては恵みの雨となるはずでした。
ハミルトンはペースが上がらず、ベッテルがその後ろから追い上げてくる状況で、雨が落ちはじめました。ベッテルに抜かれても、チャンピオンになれる5位でしたが、むざむざと後が無い状況に自分を追い込むわけにもいかず、緊張感があふれる中ベッテルを押さえ続け、残り5周で両者は同時にピットイン。ウェットタイヤへ交換して、ハミルトンはベッテルの前でコースに戻りました。マッサもその1周後にピットイン。その間に突然雨が強くなったら不味いところでしたが、タイムをロスすることなくトップで戻りました。
上位勢はほぼ同時にタイヤ交換をしたため、ハミルトンのチャンピオンはほぼ確定か……と思われましたが、その順位はなんと5位! トヨタのグロックがドライタイヤのまま走るという賭けに出て、ハミルトンの前に出ていました。つまり、雨が強まって路面状況が悪化し、グロックが落ちてこない限り、ハミルトンはベッテルを押さえ続けなくてはいけないという状況に! しかも、真後ろにつけているベッテルの方が明らかにペースが良いという…。
マッサを応援していた私にとっては最高に面白い状況になったわけですが…。ハミルトンは昨年同様、圧倒的有利な条件で最終戦ブラジルGPを迎えたというのに、今年もその手からチャンピオンの称号がこぼれ落ちてしまいそうに。。なんと、なんと無情なことでしょうか。
ハミルトンは今シーズン、その傲慢さに対して散々批判されてきました。しかし、もし最後までベッテルを封じ込めることが出来たなら、多くの人が彼を真の世界チャンピオンとして認めるのではないか…。そんな雰囲気が漂ってきました。
が(笑) 残り2周、周回遅れのクビサがバトル中のハミルトン&ベッテルを抜きにかかり、その攻防の中でバランスを乱したハミルトンをベッテルが抜き去りました。そして、暫定チャンピオンの座はトップ独走中のマッサへ。マッサの母国はブラジルであり、観客のほとんどがブラジル人。割れんばかりの大歓声が上がりました。
このままフィニッシュすればマッサがチャンピオン。いつもは「ベッテル滑ってる」などと言って喜んでいる私ですが(笑)、この時ばかりは「ベッテル滑るなよ!」と、祈る想いでした。
そしてマッサはトップチェッカーを受けました。セナ以来の新たな母国チャンピオンを祝してブラジル人観戦客は大歓喜。ハミルトンは必死にベッテルを追いかけるものの、挙動を乱しながらマシンをコースに留めるのが精一杯。
…そう、精一杯だったんです。ウェットタイヤをはいたハミルトンが、マシンをコースに留めるのに精一杯だったんです。そして、その2台前を走っていたのは、ドライタイヤでの賭けに出ていたトヨタのグロック。
ファイナルラップ、最終セクター。後は左左へと曲がってストレートを走ってお終い。
フィニッシュラインまで残り1キロ。
マッサのチャンピオン確定まで、わずか十数秒。
グロックが、抜かれました。
ハミルトンは順位を5位に上げ、フィニッシュ。
F1史上最年少、そしてF1史上初の黒人チャンピオンが誕生しました。
観客の落胆が悲鳴となって響き渡りました。
フェラーリのピットでは、チャンピオン獲得を喜び合っていたクルーたちの表情が、一瞬にして青ざめました。
一度はチャンピオン獲得を確信していた悲劇の勝者マッサは、涙を抑えることができませんでした。
それでもマッサは表彰台に立ちました。
観客の、国中の声援を受け止めるかのように胸に手を当て、誇りを持って表彰台の中央に立ちました。
ハミルトンもマッサも、最後の最後まで魅せてくれました。本当に、本当に素晴らしいレースでした。これほどのレースを、今後の人生で見ることがあるだろうかと、確信が持てないほどに…。
ハミルトンがファイナルラップで暫定チャンピオンの座を取り戻した瞬間の某スレッド。
あまりに凄いので、魚拓をとっておきました。60あたりから悲鳴だらけです(笑)
元はといえば、グロックがリスクの高い賭けに出たために作り出されたドラマでした。最後の最後にそれが裏目に出て、元の鞘に戻ってしまっただけであって、グロックに責任はありません。しかし、冷静な判断を下せなくなるほど、観客の感情は揺さぶられてしまいました。おそらく、多くのブラジル人がトヨタ、そしてグロックへと怒りの矛先を向けたことと思います。トヨタのスタッフは、マッサに助言され、他チームのユニフォームへと着替えてサーキットを後にしたそうです。
ちなみに、2002年までの、6位までにポイントが配分される仕組みで計算してみたのですが、ハミルトン80ポイントに対しマッサは83ポイントでした。もちろん、ポイント配分が変われば、7〜8位はリスクを負ってでも6位入賞を狙ってくるでしょうし、2位のドライバーは4ポイント高い優勝を当然目指してくるので、参考値でしかありませんが…。もうちょっと優勝の価値を高められないものかなあと。現状、優勝で得られるポイントが4位2回分しか無いですから。
コンストラクターズタイトルはフェラーリが獲得しました。ライコネンは、無駄にアロンソに仕掛けてリタイアしてハミルトンの順位を上げることがないように、そして、確実にコンストラクターズタイトルを手に入れるために、3番手をキープしたようです。3戦連続3位でラストを締めました。…3位でもシャンパンは飲めますからね(笑) 今季後半はずっと不調で苦しみましたが、来季はマシンの特性も大きく変わるはずなので、再起を期待しています。
2位には6番手スタートのアロンソ。早めにドライタイヤに替える作戦が功を奏しました。第11戦から第18戦までのポイントを合計すると、なんとアロンソがトップ。不調のルノーをよくぞここまで持ち直させました。間違いなく、今シーズン、見ていて最も面白いドライバーでした。
4位にはベッテル。チャンピオン争いを面白くした立役者です。今シーズンは優勝も経験し、その力を存分に見せ付けました。来季はレッドブルに移籍です。
コバライネンは7位。来季もマクラーレンに乗りますが、、今季の走りの評判は良いとは言えません。今後もF1に参戦し続けるためには、ハミルトンの影に隠れたままではいけません。来季は打倒ハミルトンの意気込みでお願いします(笑)
フロントロースタートだったトゥルーリは、スタートを上手く決めて2番手を守ったものの、最初のタイヤ交換後にフィジケラの後塵を拝し、一気に順位を落としました。最後はなんとか8位に食い込んで入賞。トヨタはKERS開発が遅れているため、来季はKERSを搭載せずに開幕を迎えるそうです。KERSの分、重量配分を調整できるので、不利なことばかりではありませんが、果たして吉と出るか凶と出るか…。下手すりゃフォース・インディアと最下位争いです。もっとも、ハイブリッド技術はトヨタの得意分野と言えるので、おそらくシーズン中に洗練されたシステムを投入してくるでしょう。
クビサは11位でノーポイントに終わり、ポイントでライコネンに並ばれました。優勝回数の差で、ランキングは結果的に4位。ラスト2戦の失速が響きました。BMWはコンストラクターズ3位がほぼ決定していたため、来季の開発に集中していたのでしょうか。KERS開発でメカニックが感電する等、良くない話も出てますが。
中嶋一貴は1周目の混乱に巻き込まれ、マシンにダメージを負って、ペースが上がらず17位。しかし元はといえばロズベルグがクルサードに追突したことが原因なので、ウィリアムズは何も言えません(笑) 昨年の汚名をすすぐことはできませんでしたが、なんとか来季シートは確保してあるので、成長した新しい姿を期待しています。
今回が引退レースだったクルサードは、1周目にロズベルグと接触し、中嶋一貴を巻き込みながらスピン。そのままリタイアしてしまいました。今シーズン何度目のリタイアでしょうか。せっかくマシンをぺヤング色に染めて(笑)レースに臨んだというのに…。最後くらいまともなレースが見たかったです。しかし、大きな怪我なく終えられて一安心。お疲れさまでした。
今シーズンの予選でチームメイトのアロンソに全敗したことで話題になっていたピケJr.は、1周目、毎度おなじみの単独スピン。残留のわずかな可能性を上げるためにもアピールが必要でしたが、悪い方にアピールしてしまいました。…が、ルノーは先日アロンソとピケJr.の残留を発表しました(笑) 中盤戦での評価が最後までなんとか残っていたようです。
来季は、空力パーツの制限でダウンフォースの低減が図られる代わりに、スリックタイヤが復活します。そして、いわゆる“ブーストボタン”である、KERSシステムの導入。勢力図の大きな変動が予想されます。今シーズンを捨て、SAF1を切ってまで来季に賭けてきたホンダ…。もし来季上位チームに返り咲けなかったら、3期ホンダは失敗に終わるでしょう。
佐藤琢磨の動向も気になります。シートが空きそうなのはトロ・ロッソとホンダくらい。どちらもレギュラードライバーとしての琢磨獲得に乗り気では無さそうです。もう、サードドライバーでも構わないから、レース出場の可能性を作って欲しいなあ…。F1以外のカテゴリには行って欲しくないです。
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