ハミルトンが初優勝、琢磨は3ポイント獲得! [F1-LIVE.com]
27周目、オールドヘアピン直前でクビサが大クラッシュ。トゥルーリのマシンの右後方部に接触後、時速270キロを超えるスピードで車体を浮かせながらコンクリートウォールにほぼ正面から激突。勢い余って、横転しながらコースを横切り、数百メートル離れた地点の反対側の壁にフロア側からぶつかって、横になったまま停止。その間、クビサの頭は思いっきり上下に揺らされ続けました。停まってからはピクリとも動かず…。マシンの破片やタイヤが頭部にぶつからなかったのは幸運だったけど、正直、あれで首の骨が大丈夫だとは思えませんでした。HANSのおかげでしょうか。
結果的には現在のF1マシンの安全性を知らしめる結果になったけど、クビサが無事だと分かるまで寒気が止まらなくて、レースを楽しむどころじゃありませんでした。市街地コースが増えると、こういう大事故も増えると思うのですが…。ティルケにデザインさせた安全コースを増やす中、一方で市街地コースの増加を検討することは、時代に逆行してるとしか思えないです。
あの派手なクラッシュを見てしまうと、脳震盪と、足の軽い捻挫だけで済んだというのは、奇跡に思えてきます。しかし、その礎にセナの死があったことは忘れるべきではないでしょう。ありがとうセナ…。様々なドラマがあったレースだったけど、クビサが生きていてくれて良かったというのが、このレースを見終えての感想の9割です。
レースは、4度のセーフティーカー導入という大波乱の中、ハミルトンがついに優勝してしまいました。優勝の無いシリーズチャンピオン誕生をちょっと期待していたのですが(笑) 2回のピットインをそれぞれセーフティーカーが入る直前に終えるという幸運もありましたが、おそらくセーフティーカーが入らなかったとしとも、独走していたことでしょう。ミスのない走りで、完全な勝利でした。
2位はハイドフェルド。スタートでアロンソを抜き、その後はハミルトン同様運も味方して、ほぼレース全般に渡って2位を守り抜きました。
3位にはブルツ。19番手スタートから、1ストップ作戦がぴたりとはまり、久々の表彰台へ。棚ぼた的ですが、大きなミスをしなかったからこその結果です。
4位にはコバライネン。運にも恵まれ、良い仕事をしたと言いたいところですが、前日までの2度のクラッシュを考えると、差し引きではマイナスの評価でしょう。少なくとも、ルノーチームに関わる者以外からは。
一方アロンソは不運とミスが重なり、2年連続チャンピオンの面影もなく、ボロボロの7位。そのアロンソを終盤オーバーテイクしてとどめをさしたのは、スーパーアグリの佐藤琢磨。
琢磨は、浮き沈みの激しいレース展開ながら、自身は全くミスをせずに結果的には6位。貴重な3ポイントを獲得しました。これでSAF1は合計4ポイント。年間10位以内をほぼ確実なものにしました。
今回、ハミルトン、ハイドフェルド、ブルツ、琢磨の4人は、ドライバーとして最高の仕事をしたと評価されるでしょうね。
2回目のピットストップは琢磨の判断で急遽入ったようです。
2007年F1第6戦カナダGPでのSAF1の作戦について
これが正しい作戦だったということはこちらで書きましたが、一部間違えました。「表彰台の可能性」は、セーフティーカーが入る前にピットストップが完了していれば、です。実際には2〜3周後にピットインを予定していたそうで。琢磨の判断はより正しかった、ということになります。
前回のポイント獲得時もフィジケラの前に出るという見せ場を作りましたが、今回は現在の最速マシンに乗るアロンソをコース上でオーバーテイクするという偉業をやってのけての6位入賞です。決して「棚ぼた」とは言わせません。それだけ価値のある3ポイントです。
チームとしての最大の問題点は1回目のピットストップでしょう。せっかく9位を走行していたのに、セーフティーカー導入中に同時に何台もピットインした中、数台に抜かれて、出てきたときには18番手。後ろにアルバースしかいなかったのですから。セーフティーカーのタイミング自体はアロンソ同様運が悪かったと諦めるしかないけれど、ピット作業でポジションを落とすのは大きな問題です。せっかくスタート時に抜いたトゥルーリにまで抜かれてしまって…。もしその後セーフティーカーが入らなかったらどうなっていたことやら。
それにしても…2回のピットストップをそれぞれ運良くセーフティーカー導入直前に終えていたとしたら…。3位として表彰台に立っていたのはブルツではなく琢磨だったはずです(笑) まあ、その場合はアロンソを抜くシーンも見られず、世間から「棚ボタ」と言われてしまったでしょうけど。どちらがいいとは言えないけど、ちょっと悔しい部分はあります。
元々、セーフティーカーが入らなくても、スタートでトゥルーリを抜いて、ポイント獲得を狙える位置にいたんですよね。もし全車無事に走っていたとしたら、どの位置でチェッカーを受けていたかも気になりますが…。ピットがそつなく仕事をこなせば、8位で1ポイント獲得もあったのではないでしょうか。
デビッドソンの謎のピットイン(クルーが慌てて出てきた場面)は、ビーバーを轢いてしまい、マシンにダメージを負ったせいだったようです。それまで展開にめぐまれ、ポイント獲得のチャンスもあっただけに、(アンソニーにとってもビーバーにとっても)残念でした。ソフトタイヤの酷い状況については、琢磨が機転をきかせる前にデビッドソンからフィードバックがいっていたようで。チームメイトがバトンだったらあまり考えられないことですね。琢磨が得た3ポイント中1ポイントくらいはデビッドソンの功績のような気もします。
マッサとフィジケラはSC導入時のピットインでの信号無視で黒旗失格。マッサは自身のミスで招いた結果にも関わらず、国際映像に向けて非紳士的なジェスチャー。たびたび、その行動やコメントで、人間としての小物ぶりをさらけ出します。琢磨なら絶対にやりません。それが自分のためになることはありませんから。
クビサは律儀に信号を守っていたというのに。
その後大変な目にあってしまったけど…。
次戦は今週末、アメリカGP。琢磨にとっては、初表彰台にのった記念すべきインディアナポリスです。もちろん、琢磨の得意なサーキットであり、SAF1にとってもカナダ以上に合っているコースだと思います。さすがに今回のような結果を望むには運も必要だけど、、地力でのポイント獲得に期待しています。
27周目、オールドヘアピン直前でクビサが大クラッシュ。トゥルーリのマシンの右後方部に接触後、時速270キロを超えるスピードで車体を浮かせながらコンクリートウォールにほぼ正面から激突。勢い余って、横転しながらコースを横切り、数百メートル離れた地点の反対側の壁にフロア側からぶつかって、横になったまま停止。その間、クビサの頭は思いっきり上下に揺らされ続けました。停まってからはピクリとも動かず…。マシンの破片やタイヤが頭部にぶつからなかったのは幸運だったけど、正直、あれで首の骨が大丈夫だとは思えませんでした。HANSのおかげでしょうか。
結果的には現在のF1マシンの安全性を知らしめる結果になったけど、クビサが無事だと分かるまで寒気が止まらなくて、レースを楽しむどころじゃありませんでした。市街地コースが増えると、こういう大事故も増えると思うのですが…。ティルケにデザインさせた安全コースを増やす中、一方で市街地コースの増加を検討することは、時代に逆行してるとしか思えないです。
あの派手なクラッシュを見てしまうと、脳震盪と、足の軽い捻挫だけで済んだというのは、奇跡に思えてきます。しかし、その礎にセナの死があったことは忘れるべきではないでしょう。ありがとうセナ…。様々なドラマがあったレースだったけど、クビサが生きていてくれて良かったというのが、このレースを見終えての感想の9割です。
レースは、4度のセーフティーカー導入という大波乱の中、ハミルトンがついに優勝してしまいました。優勝の無いシリーズチャンピオン誕生をちょっと期待していたのですが(笑) 2回のピットインをそれぞれセーフティーカーが入る直前に終えるという幸運もありましたが、おそらくセーフティーカーが入らなかったとしとも、独走していたことでしょう。ミスのない走りで、完全な勝利でした。
2位はハイドフェルド。スタートでアロンソを抜き、その後はハミルトン同様運も味方して、ほぼレース全般に渡って2位を守り抜きました。
3位にはブルツ。19番手スタートから、1ストップ作戦がぴたりとはまり、久々の表彰台へ。棚ぼた的ですが、大きなミスをしなかったからこその結果です。
4位にはコバライネン。運にも恵まれ、良い仕事をしたと言いたいところですが、前日までの2度のクラッシュを考えると、差し引きではマイナスの評価でしょう。少なくとも、ルノーチームに関わる者以外からは。
一方アロンソは不運とミスが重なり、2年連続チャンピオンの面影もなく、ボロボロの7位。そのアロンソを終盤オーバーテイクしてとどめをさしたのは、スーパーアグリの佐藤琢磨。
琢磨は、浮き沈みの激しいレース展開ながら、自身は全くミスをせずに結果的には6位。貴重な3ポイントを獲得しました。これでSAF1は合計4ポイント。年間10位以内をほぼ確実なものにしました。
今回、ハミルトン、ハイドフェルド、ブルツ、琢磨の4人は、ドライバーとして最高の仕事をしたと評価されるでしょうね。
2回目のピットストップは琢磨の判断で急遽入ったようです。
2007年F1第6戦カナダGPでのSAF1の作戦について
これが正しい作戦だったということはこちらで書きましたが、一部間違えました。「表彰台の可能性」は、セーフティーカーが入る前にピットストップが完了していれば、です。実際には2〜3周後にピットインを予定していたそうで。琢磨の判断はより正しかった、ということになります。
前回のポイント獲得時もフィジケラの前に出るという見せ場を作りましたが、今回は現在の最速マシンに乗るアロンソをコース上でオーバーテイクするという偉業をやってのけての6位入賞です。決して「棚ぼた」とは言わせません。それだけ価値のある3ポイントです。
チームとしての最大の問題点は1回目のピットストップでしょう。せっかく9位を走行していたのに、セーフティーカー導入中に同時に何台もピットインした中、数台に抜かれて、出てきたときには18番手。後ろにアルバースしかいなかったのですから。セーフティーカーのタイミング自体はアロンソ同様運が悪かったと諦めるしかないけれど、ピット作業でポジションを落とすのは大きな問題です。せっかくスタート時に抜いたトゥルーリにまで抜かれてしまって…。もしその後セーフティーカーが入らなかったらどうなっていたことやら。
それにしても…2回のピットストップをそれぞれ運良くセーフティーカー導入直前に終えていたとしたら…。3位として表彰台に立っていたのはブルツではなく琢磨だったはずです(笑) まあ、その場合はアロンソを抜くシーンも見られず、世間から「棚ボタ」と言われてしまったでしょうけど。どちらがいいとは言えないけど、ちょっと悔しい部分はあります。
元々、セーフティーカーが入らなくても、スタートでトゥルーリを抜いて、ポイント獲得を狙える位置にいたんですよね。もし全車無事に走っていたとしたら、どの位置でチェッカーを受けていたかも気になりますが…。ピットがそつなく仕事をこなせば、8位で1ポイント獲得もあったのではないでしょうか。
デビッドソンの謎のピットイン(クルーが慌てて出てきた場面)は、ビーバーを轢いてしまい、マシンにダメージを負ったせいだったようです。それまで展開にめぐまれ、ポイント獲得のチャンスもあっただけに、(アンソニーにとってもビーバーにとっても)残念でした。ソフトタイヤの酷い状況については、琢磨が機転をきかせる前にデビッドソンからフィードバックがいっていたようで。チームメイトがバトンだったらあまり考えられないことですね。琢磨が得た3ポイント中1ポイントくらいはデビッドソンの功績のような気もします。
マッサとフィジケラはSC導入時のピットインでの信号無視で黒旗失格。マッサは自身のミスで招いた結果にも関わらず、国際映像に向けて非紳士的なジェスチャー。たびたび、その行動やコメントで、人間としての小物ぶりをさらけ出します。琢磨なら絶対にやりません。それが自分のためになることはありませんから。
クビサは律儀に信号を守っていたというのに。
その後大変な目にあってしまったけど…。
次戦は今週末、アメリカGP。琢磨にとっては、初表彰台にのった記念すべきインディアナポリスです。もちろん、琢磨の得意なサーキットであり、SAF1にとってもカナダ以上に合っているコースだと思います。さすがに今回のような結果を望むには運も必要だけど、、地力でのポイント獲得に期待しています。