
パッチギ! (特別価格版)
「1人はみんなのために、みんなは1人のために」
とても良い言葉です。
みんなが何をすれば1人のためになるのか、きちんと考えられるなら。
ある歴史観に対して、世間では正しいかどうか意見が分かれているのに、作中では一方的に断定。メディアの責任として、やっていいことと悪いことの区別はしっかり付けるべきです。作品としての必要上、一方の歴史観を提示するとしても、良心的なクリエイターならば、もう1つの考え方もそれとなく提示して配慮するものです。そうしなければ、反日教育のような洗脳と同レベルの低俗さを作品に持たせてしまうことになってしまいます。
在日朝鮮人(特に男性)は、揃いも揃って粗暴に描かれています。乱雑な言葉遣いに加え、罪の無い人間に対して理不尽なイチャモンを付け、気に入らないことがあれば暴力で対抗。そんな、全くもって必然性がないシーンを、ストーリーの繋ぎに使っています。正直言って、日本人だけではなく、在日朝鮮人に対しても失礼です。
肝心の本筋はラブストーリーなのですが、これがまた薄っぺらいです。2時間弱もある映画で、2人はどれだけ言葉を交わしましたか(笑) 一番盛り上がるのはラストで、そのために緩急を付ける場面があるのですが、そこでプロパガンダ臭さを感じ取れるかどうかでまた評価が分かれると思います。
“無知”こそが、この作品をより楽しむためのエッセンスなのかもしれません。
お気に入り度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆(2点)
映画としてどうこうっていうより、嫌い。