メンチ・哀愁の日記

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東野圭吾「むかし僕が死んだ家」感想

むかし僕が死んだ家
むかし僕が死んだ家

7年前に別れた恋人・沙也加は、幼い頃の記憶が無かった。沙也加の父親の遺品である地図に記されていた場所を訪れると、異国調の白い小さな家がひっそりと立っていた。突然日常が途切れてしまったような空間で、二人は恐るべき真実に気付く…。

昨年、直木賞を受賞、「このミステリーがすごい!」でも第一位に輝いた「容疑者Xの献身」で知られる東野圭吾氏の、1994年の作品です。

「むかし僕が死んだ家」は、登場人物がたった2人、しかも物語のほとんどが小さな家の中という、箱庭的なシチュエーションでストーリーが展開します。

各所に伏線が散りばめられ、きっちりと回収されています。断片的な情報から見え隠れする真実を想像すると、まるでホラーの如く恐怖感が纏わり付き、緊張感が絶えることはありません。淡々とした文章ながら、読みやすく、一気に読んでしまうほどの魅力を感じられます。

決して難解なトリックが存在するわけではありませんが、これぞまさしくミステリーと呼べる作品でした。読み終えて、少々寂しい気分になりましたが、東野圭吾氏の実力は伺えました。

次は中古本屋で買って積み本入りしてた「容疑者Xの献身」を読もうと思います。。新品で買わなかったことを後悔しています。

お気に入り度 ★★★★★★★☆☆☆(7点)
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